蜜の夜 (後編)

なんだか、体が火照る。
見慣れてるはずなのに、クラウドの蒼い瞳と目が合う度に胸がときめく。
改めて思う。クラウドって・・・やっぱりかっこいい。
綺麗な顔・・・。
もっとゆっくり見ていたいのに、見つめ返されて思わず目を逸らした。
勝手に頬が熱くなる。
わたし、クラウドにこんなに恋してるんだ。

気持ちはそんな純真な恋心でいっぱいなのに、体が意に反する反応をしていた。
好きだと思うと同時に、なんだか脚の間が疼く。
こんな感覚、すごくはしたない・・・。

なんでだろう。
クラウドが・・・・・・欲しい。

キスをされて、その気持ちが一気に加速する。
心臓が早鐘を打って、そのせいで頭がぼんやりとしてくる。
いつもはキスしたとたん思うことなんてないのに、今日はもう、このまま抱いて欲しい。
はしたないと思いつつ、体が動くに任せてクラウドに体を擦りつけた。
胸を弄ばれ、いつもと違う刺激に驚く。
クラウドの指が乳首を掠める度に、感じたことのないようなビリビリとした快感が体を駆け抜けた。
体が跳ねる。
声が、抑えられない。
クラウドが舌で乳首を転がすのを見ながら、ショーツがぐっしょりと濡れているのを意識した。
どうしよう・・・。
気づかれたらきっと、いやらしい女だって思われる。
でも・・・・・・乳首がどうしようもなく敏感に刺激を拾う。
体のスイッチを何度も押されるような感覚。
押される度に、体の奥から溢れ出てくる愛液を感じて戸惑う。
・・・どう、しよう・・・。

鈍くなる頭の動きに危険を感じて、とっさにクラウドの行為を制した。

「ま、待って、クラウド」

興奮で少し潤んだ瞳で見上げてくるクラウド。
そこで、かなり息があがっている自分に気づく。
胸を触られただけでこんなに息を乱していることが恥ずかしくて、更に頬が熱くなった。

「な、なんか・・・変なの・・・。ちょっとだけ、待って・・・」

座らされたカウンターから降り椅子に腰掛けて、心と体が落ち着くのを待った。
でも、うまくいかない。

「だ、大丈夫か・・・?苦しいのか?」

ずいぶん心配そうなクラウドの声。

「ううん・・・違うの。なんか・・・変なの」

「どう・・・変なんだ?」

「・・・・・・・・・」

言えない。
疼いてどうしようもないなんて。
行為を一旦やめてもらったくせに、もう、クラウドに鎮めてもらうしかないのはわかっていた。

「・・・・・・ティファ・・・」

「・・・・・・わたし、クラウドに嫌われちゃうかもしれない」

「・・・え?」

「なんだか・・・・・・変なの」

熱い。
体の奥が熱い。
早く鎮めて欲しい。
大好きなクラウドに。

「ティファ・・・?」

「・・・・・・体が、変なの。お願い・・・今日はいっぱい・・・抱いて」

クラウドは優しいもの。
きっと大丈夫。
もう、今日は・・・甘えてしまおう。

 

 

 

わたしの言葉を最後に、無言でわたしを抱き上げ足早に寝室へ向かうクラウド。
クラウドの首に腕を回し、首筋に顔をうずめた。
体温から彼の興奮が伝わってくる。
いつもは少し戸惑いを覚えるそれも、今はなんだか心地いい。
それを、早くわたしにぶつけて欲しい。
今日は何をされてもいい、なんて、そんな気持ちになっていた。

 

ベッドに下ろされると、そのままクラウドが重なり、組み敷かれてキスをされた。
甘く噛み付くような夢中なキスに、脳が痺れていく。
好き。
好き。
クラウドが好き。
クラウドの背中に手を回し、鍛え上げられた背筋を撫でる。
肩から腕に手を滑らせると、その逞しさにうっとりしてしまう。
力強くて男らしい体に組み敷かれて、自分が女であることを妙に実感する。
深い口づけが終わり目を開けると、真近でわたしを見つめる、吸い込まれそうな蒼い瞳。

トクン・・・

心臓が、甘やかに跳ねる。
耳や首筋に熱い唇と舌が這う。
すでにはだけた胸を直接揉み上げられ、キスをしながら敏感な乳首を弄ばれた。

「んんんっ!」

背中が反り上がる。
思わず上げた声がクラウドの口内に飲み込まれた。

「ティファ・・・」

クラウドはいつも、たくさん名前を呼んでくれる。
それがとても好き。
幸せで、涙が滲んでくる。

「あ、あ・・・クラウド・・・」

乳房を握られ、乳首を舌で弾かれた。

「んあっ!あー!」

わたしの反応が大きいせいか、いつも以上に丹念に愛撫してくるクラウド。
どうしよう。
なんでこんなに感じるの?
胸だけで、頭が変になりそう。

「いや、いやっ!ああっ、ああん!」

だめ。
脚の間が、じくじくと疼いて止められない。
なんでこんなに・・・。
早く。早く欲しい。
クラウドが欲しい。

キスがだんだんと下に降りていく。
脇腹からおへその下に。
ナイトウェアに手がかけられ、スルリと脚から抜かれた。
太腿にキスが落とされ、期待に胸が早鐘を打つ。

(やだ・・・・・・すごくドキドキ・・・する)

もう目を開けていられない。
もうすぐ、すごく濡れてることを知られてしまう。
思わず擦り合わせるように膝を閉じた。

「脚開け・・・ティファ」

クラウドの言葉に心臓が跳ねる。

「・・・・・・・・・」

早く触れて欲しい気持ちと恥ずかしさに、どうすればいいのかわからなくなる。
クラウドの手が膝を包み、ゆっくりと左右に開かれた。

「・・・っ」

思わず顔を背けたとたん、ショーツ越しにキスが落とされた。

「あっ」

すぐに両の膝裏を持ち上げられ、脚を大きく開かされた。
敏感な場所に、薄い布越しに感じるクラウドの舌。
そこで何かに気づいたように口を離し、クラウドは指を当てがってきた。

ずるり。

触れられただけで、激しいぬめりのせいでわずかにずり上がるショーツ。

(あ・・・すごい・・・)

濡れているのはわかっていた。
なのに自分自身驚くほどの量であることが、今のでわかった。

「・・・・・・・・・」

何も言わずに、再び顔を近づけるクラウド。

「あっ、クラ・・・ウド、待って・・・」

あまりにも濡れ過ぎていて、いつも以上に躊躇してしまう。
あたりまえのようにそれを無視して、クラウドは舌を這わせてきた。

「んく!」

クラウドの舌に押されて、薄い生地が食い込んでくる。

「あああ!」

クラウドは、舐め上げると舌を硬くさせてぐりぐりと一番敏感な場所をすり潰してきた。

「あっ!あー!いや・・・いや・・・」

ショーツ越しの鈍くて重い刺激に、奥が、痛いくらいに熱くなってくる。
早く。
早く、入れて。
上手く働かない頭で、自分がそう思っているのを意識した。
クラウドが指でショーツをずらし、直接舐め上げてきた。

「ひぁっ!」

突然の刺激に、思わず体が強張る。
ピチャピチャ大きな音をさせながら、陰部を舐め回すクラウド。
時折、舌がわざとらしくクリトリスを掠めていく。
その度に脚が跳ね上がってしまう。

(いや、クラウド・・・すごく、やらしい・・・)

遂にショーツに手がかけられ、ゆっくりと脱がされていく。
ペタリと張り付いたそこから離れていくとき、間がトロリとした糸で繋がっていた。

「あ・・・いや」

ぷつりと切れて、太腿に張り付く。

「やらしい・・・ティファ」

その光景を眺めながら、クラウドが呟いた。
カッと頬が火照る。

「だって・・・クラウドが・・・」

「ああ、俺のせいだよな。わかってる」

妙に真剣な顔でそう言うと、クラウドは優しいキスをしてきた。
ゆっくりとキスをしながら、指で弄るクラウド。

「ん・・・んん・・・ん・・・!」

「ティファ・・・。今日は、たくさんイカせるから」

敏感な蕾を上下に擦りながら、クラウドが耳元で囁いた。
それだけで、わたしは昇りつめそうになってしまった。

 

 

 

体が、壊れそう。
クラウドの舌と指だけで、もう何度目だろう。
絶頂が訪れ、つかの間意識を手放す。
何も考えられない。
快楽だけに体が支配される、甘くて、いやらしくて、幸せな一瞬・・・。
ゆっくりと意識が戻ってきて目を開けると、クラウドが優しい目でわたしを見ていた。

「またイったな」

そう言うと止めていた指を再びピストンさせる。

「んあ・・・!あぁぁ」

さっきから、クラウドが休みを与えてくれない。
体から汗が噴き出す。
まだ痙攣が残るそこを、クラウドの大きな指が回転しながらねっとりと出入りする。
絶頂のすぐ後なのに快楽がおさまらないことに気づいたクラウドは、わたしを何度もイカせることに夢中になっているようだった。
少しヒリつく蕾を、優しく舐め回された。

「い・・・や・・・、頭が、おかしくなりそう・・・!やめて・・・クラウド・・・!」

「いやだ。ティファがイク顔・・・可愛いんだ」

「・・・っ」

クラウドの言葉に、また快楽が増す。

グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ

いやらしい音が、止まらない。

「あぁ・・・・・・だめ・・・」

また、快楽が膨れ上がってくる。
なんでだろう。
毎日抱かれて、体がおかしくなってしまったのかも。

「ひ・・・ぁ・・・・・・ぁ・・・」

声をあげる力もなく、またイってしまった。
クラウドの指をはしたなく締め付けているのを、ぼんやりと意識した。

「また・・・もうイったのか?」

「・・・クラ・・・ウド・・・・・・」

「可愛い・・・・・・ティファ・・・」

やっと指を抜いて、キスをされた。
もう体のどこにも力が入らない。
クラウドの舌に、舌を絡めることもできなかった。

「ティファ・・・」

「・・・・・・ぅあぁ・・・!」

クラウドが、入ってきた。

「や・・・あああ!」

大きい・・・!
動き始めたそれに、脳天まで突き抜けるような快楽を与えられる。

「クラウド・・・!クラウド・・・!」

必死にクラウドの肩にしがみついた。
あまりの快楽に勝手に涙が溢れる。
もうすすり泣くような声しか出なくなってしまった。

「あぁ・・・ティファの中、すごいよ・・・あぁぁ」

クラウドの呻き声に、思わず嬉しくなる。
そんなに・・・気持ちいいんだ。
クラウドの腰の動きがだんだん早くなる。

「う・・・ぁ・・・!ティファ・・・」

グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ

いやらしい音・・・。
ベッドのきしみが大きくなる。
クラウドが両の乳首をクリクリとつまみ上げた。

「んん!」

片手が離れ、クリトリスをすり潰された。

「あ・・・そんな・・・!だめ・・・」

「ココ好きだろ・・・ティファ」

いやらしいこと言うくせに、優しいクラウドの顔。
阻止しようとするわたしの手を無視して、刺激をやめないクラウド。

「あ・・・あ・・・!も、もうイク・・・・・・イっちゃう・・・!」

ダメ。
体が・・・おかしい・・・!

「・・・・・・・・・っ!」

頭が、真っ白になる。

「は、はぁ・・・あ・・・はぁ、はぁ・・・」

体の奥で感じた激しいオーガズムに、体が動かなくなる。

ズン!

「んああ!」

クラウドが動き出す。

「も・・・もうだめ・・・!お願いクラウド・・・!あぁあ!」

汗で滑る腰を掴まれ、激しく突き上げられた。
苦しい。
もう、苦しい。
苦しいのに、なんでまた快楽が生まれてくるの。

「ティファ!ティファ・・・!」

クラウドのものが、中で膨れ上がってくるのを感じた。
それがまたもや快楽を加速させた。

「や・・・ぁあ・・・!」

なんでなの。
また、またイキそう・・・!

「あぁ・・・ティファ・・・・・・」

クラウドのうっとりした声が聴こえるのと同時に、中で何度も噴き出すものを感じた。

(あ・・・中、で・・・)

「あ・・・あ・・・ぁあああ・・・・・・!」

その刺激を最後に、わたしも、やっと最後の絶頂を迎えた。

 

 

 

 

後頭部を撫でられる感覚に、目が覚めた。
包み込むような温かさに、クラウドの腕の中にいることに気づく。

「あれ・・・わたし」

「おはよう」

見上げると、間近に穏やかなクラウドの顔。

「ごめんなさい、わたし寝ちゃったんだ」

「ああ、少しな。抱き合ったら数秒後には寝てたから、最初気絶したのかと思ってびっくりした」

クラウドの言葉に先ほどまでの行為を思い出し、赤面した。

「き・・・気絶してもおかしくないもの。クラウドが・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・俺が、なに?」

「・・・・・・・・・」

途中まで言って後悔した。
上手過ぎるから?
激しく攻め続けるから?
・・・・・・どっちも恥ずかしくて言えない。

「たくさん、イったもんな」

「・・・っ」

記憶も曖昧だけど断片的に思い返すと、何度も「イっちゃう」なんてはしたなく叫んでいた気がする。
思い出して顔から火が出そうだった。

「・・・・・・だ、だってクラウドが・・・」

「うん」

「・・・・・・・・・・・・」

毎日わたしを抱くから体がおかしくなっちゃったんだ。
感じやすくなったのは、クラウドのせい。
言い訳を探すけれど、やっぱりどれも恥ずかしくて言えない。

「・・・・・・・・・」

やたら口ごもるわたしを、クラウドがぎゅうと抱きしめてきた。

「ティファ、ごめん」

「え?」

「ごめん」

「・・・・・・なにが?」

クラウドの顔を覗きたいけれど、力一杯抱きしめられていて動けない。
なんだか顔を見られないようにしているみたい。

「なんだかおかしいって・・・気づいてるだろ?」

「・・・?」

「気持ちとか・・・体、変だったろ」

「・・・・・・・・・」

わたしはコクリと頷いた。
・・・どういうことだろう。

「・・・実は、ええと・・・ティファに・・・あるものを飲ませたんだ」

「・・・・・・えぇ?」

飲ませたって・・・。
もしかしてお風呂上がりのあのお酒に何か入れてた?
ショックに体が固まる。
やっと体を離し、わたしの顔を見て気まずそうに目を伏せるクラウド。

「配達先で貰ったんだ。こういうことする時に飲む薬。催淫薬っていうやつ・・・」

「・・・・・・・・・」

「どうしてもティファに飲んで欲しくて・・・。でも言えなくて・・・つい」

「・・・・・・」

「・・・卑怯なことして、悪かった」

「・・・・・・」

「ごめん・・・・・・」

「・・・・・・そんなもの、本当にあるんだ」

わたしの言葉に、意外そうに目を合わせてくるクラウド。

「あ、ああ・・・」

「すごいね・・・」

「ああ・・・。あの、怒って、ない、のか・・・?」

恐々、伺ってくるクラウド。
わたしは考えた。

「うーん・・・確かにこっそり盛られたことはショックだったけど、こうしてちゃんと言って謝ってくれたし・・・・・・それに・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・それに?」

「・・・・・・・・・」

また、言えなくて顔が熱くなってきた。

「それに・・・・・・よかったから?」

「・・・!もう!クラウド、反省してないの!?」

ズバリ言い当てられ、思わず枕を投げつけた。

「イテ。・・・・・・そうか」

クラウドは嬉しそうに口元を綻ばせた。

「あ・・・もう、反省してよクラウド!」

「でも、よかったんだろ?なぁ、また使っていいか?」

戯れるように抱きついてくるクラウド。

「本当に反省してない!もうダメ!」

引き剥がそうとしても、上手くいかない。

「可愛かったんだ・・・あんなに感じてるティファ」

クラウドの夢見るような口調に、思わず腕が止まる。

「薬の効果だとしても、嬉しかった」

「・・・・・・」

「・・・・・・また、見たい」

首すじにキスをしてくるクラウド。
こんなことで簡単に熱が篭り始める体。
なんだか、まだその薬が効いてるみたい。

「・・・・・・」

クラウドの首に腕を絡めるとキスをした。

「・・・・・・責任・・・ちゃんととってね」

クラウドは驚いた目をした後、嬉しそうに笑った。

「体力には自信がある。仰せのままに」

 

 

 

 

FIN

 

 

結局お咎めなしのクラウド。ティファはクラウドにこんなに甘くていいんだろうか。
クラウド視点、ティファ視点のどちらで書くか迷ったあげく、ティファの方にしました。
なんだか難しかった。アタイ女なのに。
クラウド目線の方がティファを可愛く書けるかなーと思ったけど、こっちの方がエロいかと思って(笑)

媚薬リクエストをしていただいた方々、ありがとうございました♪


↓管理人のヤル気が出ます↓

 

 

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