Foreplay
「ねぇティファさん」
「ん?」
「クラウドさんて、前戯って長い方?」
ガシャーン!
ティファは磨いていた皿をシンクに取り落とした。
「すす、すいませんっ」
驚く他の客に頭を下げて落とした皿を手に取る。
下に置いてあった皿の上に落ちたが、幸いにもどちらも割れていなかった。
「ごめん!大丈夫だった!?」
「う、うん、大丈夫・・・」
「ねね、それでさっきの話だけど、どう?」
そう聞いてきたのはセブンスヘブンの常連客で、よく一人でカウンターに飲みに来ていて話し相手をするうちに仲良くなった女性だ。
今日も彼女はカウンターに座り話していたのだが、何の前触れもなく物凄い質問をしてきた。
「も、もう!他のお客さんもいるんだし・・・そ、そういう話は・・・」
頬がカッカと熱くなってくるのを感じる。
「大丈夫だって。周りは意外と聞こえてないもんだからさ。小声で話すから!」
周りを見渡し、誰もこちらに注目していないことを確認してから俯いて声をひそめた。
「な、なんでそんなこと聞くの・・・?」
「んー最近わたし悩んでるの。もうずっと彼がちゃんとしてくれなくて。5分?もないかも!してよって言ってしてもらうもんでもない気がするし。他の人はどうなのかなーって」
「そ、そうなんだ」
「うん」
「・・・・・・」
「で?」
「え、え・・・と・・・」
こういう艶っぽい話題を人と話すことに慣れていないティファは恥ずかしさに目が回りそうだった。
火照る頬を手のひらで冷ましながら目を泳がせた。
「そ、それよりは長い、かな・・・」
「そうだよねぇ・・・。だいたい何分くらい?」
「えぇ?」
思い返してみてもあの時は時間の感覚がなくなっているようで、何分かなんてわからない。
全てが終わると何時間も経っていることを思い出し、ティファは適当に算出することにした。
「い・・・一時間・・・くらいかな」
「いぃ一時間!?」
「しー!ちょっと、声大きい!」
(本当はもっと長い気もするんだけど・・・普通は違うんだ・・・)
そう思いティファの額に変な汗が出てくる。
「いいなぁ・・・!あんなイケメンに一時間も?うわぁ・・・どんなことされちゃうの?」
オープンな性格の彼女も、さすがに照れながら声をひそめる。
「ど、どんなって・・・」
思わず、延々指と舌で全身攻め立ててくるクラウドの姿が頭を駆け巡り、目眩がしてきた。
「やだ、もうこの話はーー」
お終い、と言おうとした時、店の扉が軽やかな鐘の音と共に開いた。
「い、いらっしゃ・・・」
入ってきた人物を見て思わずティファは飛び上がった。
「ただいま」
たった今外したであろうゴーグルを手にクラウドが近づいてくる。
おかえりも言わずみるみる茹でダコのように赤くなり固まるティファに気づき、クラウドはカウンター前で足を止め目を丸くした。
「どうしたんだ?」
「お、お邪魔してます」
ティファの前に座る彼女の挨拶に軽く会釈を返すクラウド。
目をティファに戻すと、ティファはお盆で顔を隠していたが、頭から湯気が出ていた。
「・・・お帰りなさい・・・」
「・・・どうしたんだ?」
ティファを指差し彼女に尋ねるクラウド。
「さ、さぁ」
こちらも頬を赤らめ顔を背けるティファの友人。
大方、女同士でしかできないような類の話題で盛り上がっていたんだろう。あまり自分の名が出るような内容でないといいが・・・
クラウドは肩を竦めると、「ごゆっくり」と彼女に声をかけて二階へ上がっていった。
「は―、タイミングばっちりだったね。さすがにわたしも想像しちゃって照れちゃった」
「もぅ・・・!」
その後しばらくティファの顔から赤味が引かなかった。
その夜ーー
「・・・ん・・・はぁ、あ・・・」
薄暗い部屋の中、ティファは貪るような深いキスをクラウドから受けていた。
ナイトウェアの下にするりと入り込み、下着を着けていない胸をすくい上げるように揉みしだくクラウドの手のひら。
指先が乳首を掠め、声を漏らし思わず顔を背けたとき、ティファはふと目を開け時計を確認した。
(12時20分・・・)
「んん!」
乳首を強く吸われ、もう片方の乳首は指ですり潰され、ティファは背を反らせた。
服を脱がされ、首筋や背中に何度もキスが落とされる。
後ろからまわされた両手で両の乳首が扱かれ、耳たぶを甘噛みされた。
「やぁっ、ん・・・!」
「・・・そんなに可愛い声出すな」
「や、だって・・・」
「ティファ・・・」
耳元で囁かれるクラウドの低い声にゾクゾクとする。
腹部を下に滑っていった片手が、腿の付け根を焦らすようになぞる。
何度も、執拗に。
「・・・ん・・・」
焦らされて、中がじんじんと熱くなってくる感覚にティファは唇を噛んだ。
頬にキスされ、思わず振り向いて唇をせがむと、優しくて深い口付け。
それと同時に下着の上からクラウドの中指が蕾を撫でた。
「あ・・・!」
跳ねる腰をもっと跳ねさせようと、どんどん激しくなる指先。
ティファの声が徐々に高くなっていく。
クラウドが下着の傍から指を忍ばせ、温かなぬめりを絡め直接蕾を擦り上げるとティファは悲鳴を上げた。
「や、いやぁ・・・あ、ああぁ・・・!」
「はぁ・・・は・・・はぁ・・・」
興奮したクラウドの息遣いを感じ、ティファは身体中が疼くのを感じた。
熱く疼くその部分に惜しみなく快楽を与えるクラウドの指先。
「あ、あ、あ、あぁ・・・」
温かなクラウドの腕の中で、閉じた瞼の淵に涙を滲ませティファは感じるままに嬌声を上げた。
クラウドに翻弄されて朦朧とする意識の中でティファは思う。
(こんな風に夢中になって感じさせてくれること・・・幸せなことだったんだ)
今日もきっとまだまだ終わらない。
クラウドが満足するのは、ずっと先。
クラウドがティファと一つになろうとする頃、時計を確認するなんてことはすっかり頭から吹き飛んでいたティファは、結局前戯にかけられた時間を知ることは出来なかった。
FIN
クラウドって前戯長そうだなってふと思って。
きっとティファの反応が可愛いからやなかなかやめられないって感じかしら。う、ふ!
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