熱の在り処 (中編その1)

「ただいま」

午後11時半、一週間以上空けた我が家のドアを久しぶりに開いた。

「おかえりなさい」

カウンターからパタパタとティファが小走りに出てきた。
ティファの嬉しそうな笑顔。
こちらもどうしようもなく口元がゆるむ。

「ただいま」

もう一度言って、胸に飛び込んできたティファを抱きしめた。

・・・・・・久しぶりだ。

たった一週間、なのに懐かしささえ覚える柔らかな抱き心地に思わず目を瞑り、更に力を込めた。
二人とも無言で、お互いの感触にしばらく浸った。

「会いたかった」

「うん・・・・・・わたしも」

胸を離し顔を覗き込むと、少し潤んだ瞳で微笑むティファ。
たまらなくなって、吸い寄せられるように唇を合わせた。
すぐに俺の首に腕を回し、激しい口づけに応えてくれる。
ティファも寂しかったんだな・・・・・・そう感じさせてくれる、ティファの一生懸命なキス。

舌が絡み合い出したとたん、一気に昂ぶった気持ちはもう止められそうになかった。
・・・こうなることはわかっていたけど。
ティファの腰のその下に手を伸ばした、とたん。
ティファが唇を離した。

「・・・・・・・・・」

拒否された・・・?
動きを止めてティファの出方を待った。
見上げてくるティファの瞳に非難の色はなく、むしろ甘えたように見つめてきた。
すっと目を伏せて、そっと俺の胸元を両手で撫でてきた。

「・・・・・・・・・」

愛しげに、胸の筋肉のふくらみを確認するように、上下にゆっくりと。
思わず唾を飲んだ。
その音が聞こえたのか、ティファはくすりと笑い、そのまま下方に手を滑らせていった。
ベルトに手をかけ、慣れない手つきで留め具を外す。

(・・・・・・まさか)

ティファは俯いていて表情が読めない。
少し開いた、艶々光る唇が見えるだけだ。
こんな性急で積極的なティファはもちろん初めてで、驚くと同時に期待に胸が高鳴った。

ズボンの中に手が差し入れられ、ティファの温かい手のひらが下着の上から俺のものを撫でた。

「・・・っ」

思わず体が跳ねる。
頬を紅潮させたティファが見上げてくる。
もう、こんなに。
そう言いたげな、いたずらっぽい微笑み。

・・・・・・・・・たまらない。

たったこれだけなのに息が上がってくる。
愛しそうに撫でさするティファ。

思わず、聞いた。

「・・・・・・・・・欲しかった?」

頬を染め切なそうに目を伏せるティファ。

「・・・・・・・・・・・・・・・うん」

ティファは素直にコクンと頷いた。

 

理性が吹き飛ぶって、こういうことなんだな。

 

俺はぐいぐいティファを押しやり、店のテーブルに無理やり腰掛けさせた。
そのまま覆いかぶさるようにしてキスの雨を降らせた。
唇に、瞼に、耳に、首すじに。
だんだんと支える手に力が入らなくなったティファは、テーブルの上に寝そべる形になった。
胸のファスナーを勢いよく下ろし、下着の中に手を差し入れて大きな乳房をひと揉みすると、頂きにある蕾を指先ですり潰した。

「あっ」

ティファが上ずった声をあげる。

ああ、ずっと聞きたかったんだ、その声を。

白いタンクトップと下着を一気に捲し上げ、すでにそそり立った乳首を勢いよく口に含み、舌でなぶった。

「う・・・・・・んんっ」

声なんて抑えなくていいのに。
もっと聞かせてくれ。

胸を舌で愛撫しながらティファのハーフパンツを脱がす。
自分で笑ってしまいそうになるほど、手がもどかしげに動く。
足を引き抜くと、すぐさま下着の上からあの場所に手を這わす。

ああ、やっぱり。

期待通りの感触に、思わず口角があがる。
ティファの両膝の裏を掴んで押し上げた。

「や・・・・・・」

店のテーブルの上で恥ずかしい格好をさせられるティファにますます興奮する。
たまらなくて、顔を近づけて舌を這わせた。

「あっ・・・ク、クラウド・・・・・・」

控えめに手で邪魔をしてくる。
そうだよな、いつもティファはこれをするとき抵抗する。
でも、今日もやめるつもりは全くない。
下着を横にずらして、直接舐め上げた。

「あっ!」

ビクリと跳ねるティファの足。
舌にねっとり絡みつくティファの愛液。
頭が・・・・・・クラクラする。
もうだめだ。

早いよな。
でも、もうだめだ。

「ティファ・・・・・・」

自身を取り出して、当てがう。
息を弾ませて見つめると、ティファも切なげな瞳で見つめ返し、コクコクと頷いてくれた。

ああ、ティファもそんなに欲しかったんだな。
嬉しいよ、ティファ。

ティファの手を握り、ゆっくりとぬめりに誘われるまま、沈み込ませ・・・ようとしたとき、
テーブルに備え置きの調味料に腕があたり、落ちた。

 

 

ゴトッ

 

 

 

ゆっくりと、瞳を開いた。

ピピピピ・・・ピピピピ・・・ピピピピ・・・

ベッドの下に落ちたらしい携帯からアラームが鳴っていた。

「・・・・・・・・・・・・」

外では鳥が鳴き、天気がいいらしく明るい日差しが部屋いっぱいに入っていた。

「・・・・・・・・・・・・・・・」

・・・・・・ゆ、め?

一人呆然と明るい天井を見つめた。

(嘘だろ・・・・・・)

手のひらで額を擦った。
夢であったとしっかり認識するまで、しばらく時間がかかった。
ため息を吐くとのろのろと上半身を起こし、恨めしい携帯を拾い上げアラームを切った。

「はぁ・・・・・・」

やってしまった。
ついに夢にまで・・・・・・。
再びベッドに沈み込んだ。

(いいところだったのに・・・・・・な)

ずいぶんと生々しくリアルな夢だった。
だけど、確かにティファがあんなに積極的なはずないよな。
全ては俺の願望そのものだ。

『・・・・・・欲しかった?』
『・・・・・・・・・うん』

ああ、あのティファの顔。
実際にあんな顔であんなふうに求めてくれたら・・・・・・どうにかなってしまいそうだ。

確認しなくてもわかる、下半身の違和感。

「はぁ・・・・・・」

もう一度ため息を吐いた。

今日も一日またアレに悩まされるって、決定だな。

 

 

 

 

 

 

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初裏小説が連載モノになりそうです(笑)
悶々クラウドを描くのが楽しくてたまらな〜い!

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